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唇のあわいからあなたへ甘い毒を注ぐ。幾度も、幾度も。
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踏まれた方はコメントか拍手でご一報くださいね。
シチュエーションなどリクエストいただけると助かります~。



ぱちぱち

プロフィール

HN:
coffin
性別:
女性
自己紹介:
無類のシキアキスト。
次点でリンアキ、グンアキ。
そしてわりと好きなカウアキ。
なんにせよアキラは受けです。

あの可愛いさは反則…!
*************
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ノヴ様からリクエストいただいていたカウアキです。
************************************
*ぬくもり*

「カウ…おはよ」

いつものように目が覚めるとアキラの傍にはカウがいた。
シキがいなくなるとすぐにカウはやってくるのだ。
シーツにもぐりこんでアキラが起きるまで隣でずっと待っている。

肌に無数の赤いシルシをつけたアキラは横になったままゆっくりとカウを抱き寄せた。
アキラが肌に何も纏わないままであろうと、そんなことはカウにはどうでもいいことだった。
そのままアキラに鼻を摺り寄せてしばらくアキラの眠気がどこかへいくまでじっとしていた。
もちろんここでアキラが二度寝に入ることも珍しくは無いのだけれど。
その場合でもカウはただ傍でじっと待つ。
それはカウにとっての至福の時間であることに変わりは無かった。

「おいで…カウ」

アキラはそっとベッドから降りて重いビロードのカーテンを少しだけめくった。

「ぁ……雪、つもってる」

カウの目が見えないことなど気にせずに"さむいね"等と声をかけては窓にぴたりと手のひらをつけた。
あまりに白すぎて距離感が図れないのがとても不思議で。
白く染まった世界がアキラにはすこし珍しかった。
窓から見える外の景色が変わるだけだが、寒くなってからはますます城にこもりがちだったからだ。
アキラのために作られたはずの中庭にもシキに止められているせいで外に出ていない。

暖房のきいた部屋でもさすがに裸ではすこし冷えたのだろうか、アキラはふるりと体を震わせてシャツを羽織った。上から適当にボタンをとめて。
その時くしゅんっとカウが小さくくしゃみをした。

「…さむいの?」

窓にもう一度カーテンをひいて、アキラはゆっくりとカウに視線を合わせるようにかがみこむ。
その指でカウの髪を梳いて、頬を撫でてやれば窓に触れたせいで指が冷たかったのかカウがきゅっと肩をすくめた。

「あ…ごめんね」

指を引くとカウがその指をぺろり、と舐めた。
冷たくなった指にカウの体温が熱いとさえ感じてアキラはすこし驚いて。
けれどそのままカウのしたいようにさせてやった。
シキの居ないこの部屋にはただアキラとカウしかいないのだ。
それに、純粋に自分のことを好きでいてくれるカウをアキラもまた好きだった。
なんの衒いも無く、全身で好きだとアキラに伝えてくる。
それはシキと一緒に居るときはまた別の感覚だった。

(シキといるときはそんなこと…考えない)

なにかを考えるようにしばらくアキラはじっとしていたが不意に立ち上がる。
優しくカウの額にキスをしてぱたぱたと部屋を出た。

「まってて、カウ。すぐに戻ってくるからね」

言葉通りアキラは銀色のワゴンを押して10分程度で帰ってきた。
ワゴンの上にはミルクココアとフィナンシェが載っている。
カウはアキラとともに帰ってきた甘い香りにくんくんと匂いを確かめているようだった。

「カウ、はい」

きをつけてね、といってアキラはマグカップをカウに手渡してやる。
冷えた手に温かいココアの熱が伝わってくる。
ふぅふぅと吹いてさましてからカウが飲んだのを確認して、アキラもココアを飲んだ。
一番上にのったクリームが少しずつ溶けていく。
アキラ用に甘く作ってもらったココアが体を少しずつ温めていく。

「おいしい?」

ふ、と顔を上げたカウの上唇にクリームがついている。
アキラはそれをみてくすり、と小さく笑った。

「カウ」

なぁに?というように首をかしげたカウにちゅっとアキラは口付けてそのクリームをぺろりと舐めとった。
くすぐったかったのか、それとも嬉しかったのかカウは唇の端を引き上げてにっこり笑った。

「おいしいね」

ふふ、とアキラは笑ってもう一口ココアを飲んだ。

***********************
あとがきは続きにて
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