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唇のあわいからあなたへ甘い毒を注ぐ。幾度も、幾度も。
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キリ番は500単位で受付中です。
お礼SSを書かせていただいてます。
踏まれた方はコメントか拍手でご一報くださいね。
シチュエーションなどリクエストいただけると助かります~。



ぱちぱち

プロフィール

HN:
coffin
性別:
女性
自己紹介:
無類のシキアキスト。
次点でリンアキ、グンアキ。
そしてわりと好きなカウアキ。
なんにせよアキラは受けです。

あの可愛いさは反則…!
*************
リンクフリーです。
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なんだかED2に煮詰まったので拍手お礼を書いてみました。
でも煮詰まったときに書いてるのでやっぱり…微妙?とかひとりで悶々してました。
よろしければぽちっと拍手を押して悶々してください(笑)
というわけで去年の秋に更新したリンアキをこちらにおろしてきました。

********************

*like a …*

「おいしい?」

目の前で首を傾げるリンの問いにアキラは素直に頷いた。
今日の夕食はビーフシチュー。
綺麗に盛り付けられて最後に生クリームがかけられたそれはひどくアキラの食欲を誘った。
見かけはもちろん味でさえそこら辺のカフェよりは数倍おいしい。

「……悔しい」

「なんで?」

「リンより俺のほうが長く料理してるはずなのに」

リンと一緒に暮らし始めて、リンが料理をするようになった。
始めはアキラのほうが何かと教えてやっていたのに、最近ではリンの料理の腕はめきめきと上達してとっくにアキラを追い越してしまったのだ。
最近では調理系のバイト探そうかな、なんて言っている。


「えぇー、だって俺器用だからぁ」
「おい」
「ってのは半分冗談で。料理、楽しいしさ」

半分かよ、とアキラは内心でため息をつきながらまた一口スプーンを口に運ぶ。

「そうか」

写真以外にリンの趣味が増えたことはとても喜ばしいことだと、アキラは小さく頷いて。

「俺の作ったご飯をアキラがおいしそうに食べてくれるのって…すごく…幸せじゃない?」

家族みたいデショ?とかすかに笑ったリンは己のスプーンもビーフシチューの中へとくぐらせた。
会心の出来!と一人で唸るリンを見ながらアキラが口を開く。

「………………もう家族だろ」

その小さな小さなささやきを逃さなかったリンはスプーンを咥えたまま目を見開いた。

「ぇ…ちょ……ねぇ…っ、アキラ…っ…今のもう一回言って?」
「嫌だ!!!」

瞳をきらきらさせたリンが体を大きく乗り出してテーブル向かいに座るアキラに迫る。

「聞こえなかったの!」
「っ…うるさい!俺は飯食ってる途中なんだ!」

言わなければよかった、と少しばかり後悔しながらリンの"お願い"を無視し続けてアキラはもう一口ビーフシチューを頬張った。
 

拍手[1回]

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*Apfelsaft*

穏やかな日差しも少し傾いてきた午後。

手元のペティナイフをリンが器用に操って皮をむけば淡い黄色の果実から僅かに果汁が滴る。
その手の中でりんごが形を変えていく。

「うさぎ…」

そう、リンはりんごをウサギの形に剥いていた。
赤い皮の部分で作られた長い耳がアキラの心を惹いたらしかった。

「かわいいでしょ?」

そう言ってリンは完成したウサギをアキラに手渡した。

「うん…リンってすごいね」
「ほんと?」

嬉しいな、とリンは顔を綻ばせて笑い、アキラは感心したようにただじっとウサギを見つめていた。

「なんか…食べるのもったいないね」
「早く食べないとリンゴが茶色くなるよ」

リンが茶化すように笑うとアキラは頷いてウサギのおしりを少しかじった。
それをちらりと確認するとリンは次のウサギを作りにかかる。
少しずつ、でもきちんと咀嚼していくアキラを見てリンはほっと胸をなで下ろす。

この"ウサギ"は、食の細ったアキラにどうにか食に関心を向かせようとリンが厨房に足を向けたのがきっかけだった。

メニューについてシェフと少し話した後、リンの目に城に届いたばかりのりんごが目に留まったのだ。

「りんご…か」

幼い頃なんどか食卓にあがったりんごのウサギを思い出したのは偶然だ。
一瞬そんな自分に少し笑が漏れそうになって、イメージを消そうとしたが、アキラの気を惹くには充分かもしれないと思い直してすぐにシェフにリンゴの飾り切りをいくつか習ったのだ。

リンは生来器用なせいかすぐにそれを覚えて今に至るというわけだ。

「おいしい?」
「うん…甘い」

よかった、とリンは微笑んで果汁に濡れた手を軽く拭った。

「また明日むいてあげるね」

こくりと曖昧にうなずいてアキラはまた一口、しゃく、とりんごをかじった。

遠くを見るような瞳が少しでも自分のほうを向いてくれるなら。
少しでも…微笑んでくれるなら。
リンはアキラのためなら何でもするつもりだった。

 

シキが帰ってくるまではリンはアキラの友であり、恋人であり、そして"シキ"なのだから。
 

拍手[0回]

お…ひさしぶりです。

今回は初!リンアキです。

********************

*an ordinary holiday*

リンの髪は綺麗だと、思う。
俺の髪とは比べ物にならないほど、細くて、きらきらしている。

二人でソファに座って、リンの話を聞きながら穏やかな休日を過ごすということにもだいぶ慣れた。
二つある食器とか、歯ブラシとか。
そんなものにも違和感をやっと覚えなくなって。


「なーに、アキラ、俺の顔に見惚れちゃった?」
ふふん、と笑いながらたずねてくるリンを押しやってそんなことない、と顔を背ける。
俺より背が高い(…悔しい)リンは俺の顔を掬い上げて上へ向かせた。

「ねー、アキラ、どうしたのさ」

言ってごらんよ、と微笑まれて俺はポツリと単語をこぼす。

「髪が」
「髪…?」

んー?と続きを促されて…しぶしぶと言った風を装って言葉を紡ぐ。

「リンの髪は綺麗だな、と思っただけだ」
「…それだけ?」

ぱちぱちと音のしそうな程長い睫を瞬かせてリンが首を傾げた。

「それだけだ。悪かったな」

多少そっけないような言い方になってしまったのはこの際仕方のないこととしよう。

「なーんか嬉しいなぁ」

てっきりからかわれるものだと思っていたからそのリンの言葉に拍子抜けする。
まさか喜ばれるとは思ってもみなかったわけで。
訝しげに僅かに眉を寄せればリンは義足ではないほうの足をそっと俺の足に寄せた。

「…」

「アキラが俺のことちゃーんと見てくれてるんだなってわかるじゃん?…だからさ、嬉しいよ」
「…ちゃんと見てるさ」

ちゃんと見てる。
時折義足を撫でたり、道端の猫と戯れたり。
よく首を傾げる…癖とか。

「うん。そうだね。俺もアキラのことちゃんと見てるよ…ってかアキラしか見てないんだけどさ」
「…っ!!」

ははっと笑ってリンは抱きついてきたけれど俺はきっと紅く染まってしまっているだろう自分の顔を想像して顔をしかめる。
きっとまたからかわれるに違いないのだ。


「…ホントだよ。アキラしか見えないんだ」

好きだよ、と呟いてリンは小さく笑った。
いつものように俺は何も答えを返せずにただ大人しくその腕の中に納まっている。


穏やかな休日。



*******************

あとがきとかその他を折りたたんでおきます~。

拍手[2回]

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