拍手お礼を更新しました。
予告どおりアキラのお食事のED2版です。
シキはアキラを構い倒していると思います。
こちらにひとつお話をおろしておきますね。
拍手お返事折りたたんでます~。
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*はる*
「かーう」
…
廊下に俺の声だけ響く。
カウがいない。
いつも目が覚めたらいつも俺の傍にいてほっぺ…舐めてくれるのに。
今日はいつもより少しだけ早く目が覚めた。
…起きたらベッドに俺はひとりぼっちだった。
シキが朝いないのは…いつもだけど。
城の中にはいる。
だけど俺の傍にはいない。
今日はいつ戻ってくるんだろ。
ねぇ…カウ…なんで?
「…カウ?」
お風呂にもベッドの下にもいなかった。
カウは…俺の傍にいてくれると思ってたのに。
ずっと俺の隣にいてくれると思ってたのに。
シキみたいに俺のこと…放っておいたりしないと思ったのに。
ぺたんぺたんって聞こえるのは俺の足音だけ。
冷たい廊下を一人で歩く。
兵舎にもいない。
「カウ…来てない?」
「お見かけしておりませんが…」
俺を視界にいれないようにする兵たち。
もう、そんなのにも慣れちゃった。
疲れてしまって俺ははぁ、と息を吐く。
「…」
カウ、俺を置いてどっかいっちゃったんだ。
すごく…悲しかった。
腕じゃなくて殆ど体の力でドアを開ける。
柔らかい絨毯に足音が消える。
もう一回寝ようかな、って。
そう思って。
ベッドを見た。
「…!」
カウが…いた。
俺の方を向いてちょこんって首傾げて。
俺は駆け寄ってベッドの上に飛び乗るように抱きついた。
あったかい、カウ。
「俺…さがしたんだよ」
どこにいたの、って聞いてぎゅぅってする。
カウが俺の腕からするりと抜けて俺に差し出したのは…花だった。
黄色くて可愛い形の。
「たんぽぽ…」
まだ外はすごく寒いのに。
もう、咲いてるんだ…。
「これ…俺にくれるの?」
にこって笑って。
カウは俺に頭を差し出した。
撫でて。
褒めて。
って言ってるみたいで俺は優しく何度も撫でてあげる。
「これ…取りに行ってたからいなかったの?」
カウから返事はないけど…きっとそうなんだ。
銀色の髪の毛についた草をそっと払って俺はもう一回ぎゅってした。
「ありがと、カウ」
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あとがき&お返事は"続き"から