拍手お礼を更新しましたー!
なんとか有言実行できました。
よかったよかった。
ということでまたこちらにひとつおろしておきますね。
拍手のお返事は折りたたんでますv
シキ様の一人語り。
アキラが好きで仕方ないだけ。
*その耳に囁いて*
腕の中でアキラは先ほど眠りに落ちた。
意識がとけるようにとでもいうのだろうか、俺の胸に頭を預けてすぅっと寝入った。
そのアッシュグレイの髪を気まぐれに撫でればさらりとシーツに広がって新たな模様を描く。
点々と白い体のあちこちに咲く花は俺が散らしたものだ。
白い肌にはよく映える。
俺はこれが気にいっていた。
ふせられた睫が濃い影を落とし、その呼吸の深さから眠りが深いものであることが知れる。
飽きることなくさらりさらりと髪を弄う。
先ほどの会話を思い出してわずかに口元が緩んだ。
「シキ、シキ…出かけるときは起こして」
起きたときに俺がいない状況をアキラが嫌がっていることは知っていた。
だからこそアキラはこんな風に俺にせがむのだ。
「…一度だけ名前を呼んでやる。それで起きなければお前が悪い」
「……うん。わかった」
実際、こんな約束をせずとも出て行く際にはいつも名を呼んでから出かけていた。
それを…アキラが知らないだけだ。
耳もとで小さく囁いてやるとアキラはいつもくすぐったそうに小さく笑うのだ。
もちろん、寝ぼけているだけなのだが。
その顔はひどく穏やかで、起こしてやる気がうせるのだ。
腑抜けた顔だ、と笑うこともできた。
だが、もう少しだけ見ていようと思うのはなぜなのか。
「…愚かな考えだな」
先ほどまで交わっていたせいで俺の体も心地よい疲労を感じはじめている。
下らぬ考えを捨てて、アキラの鎖骨の近くにもう一輪、花を散らしてから俺もまた意識を手放した。