しました。
なんだかシキ様の一人称に疲れたので(笑)
軽くアキラで書いてみました。
ちゃんとテーマを決めて書いたほうが書きやすいです…よね。
シキを待ってるアキラが好きです。
帰ってきた!って分かった瞬間にすごく嬉しそうな顔をするんだろうなと思うのです。
以前のお礼から一作品こちらにおろしておきますね。
**********
身体部位10のお題:そのに
********************
02 舌
ぼふ、と音を立ててベッドに沈む。
ううん、沈められた。
もちろん、シキに。
「アキラ、これはどうした?」
倒れこんですぐにシキが俺に尋ねる。
「…どれ?」
でも俺は何のことかわからなくて小さく首をかしげる。
「これだ」
そう言うや否や俺の足裏をざらりとシキが舐めた。
ぴりぴりと、なんだか違和感があって俺はん、と小さく息をつめる。
わからない。シキに触られるとどこもかしこも気持ちがよくって、まともなことなんて考えられなくなる。
「血が出ている…」
シキは俺が怪我することが気に入らないみたい。
ずっと前に、俺はシキのものだから、勝手に傷をつけてはいけないといわれた。
だから気をつけていた…つもりなんだけど。
「ごめ…ん…しき」
「で、どこで傷つけた?」
傷口を這うようにシキの舌の先っぽがつつ、とたどる。
「ん…正門前の…っ…石畳…ぁ!」
カウを見つけたとき、かな。
あの時足の裏がちょっと痛かったし…。
そういえばお風呂のときも沁みてた。(あ、カウはまだお風呂で遊んでるのかな…)
思い返せば確かに怪我をしていたことがわかるんだけど、何でかそのときはあんまり気にならない。
「何度言えばわかる、お前に傷をつけていいのは俺だけだ」
その赤い赤い瞳が俺を射抜く。
綺麗で。
大好きなシキの色。
見惚れてしまって、目が離せない。
ちらりと見える舌が別の生き物みたいに這う。
流れてる血を零さない様にしてる様な、そんな感じ。
「うん…気をつける」
体を起こしてシキにぎゅってする。
「…気をつける」
もう一度呟いて、その胸にいっそう顔を押し付けた。
とくん、とくんってシキの音。
「そうだ。気をつけろ」
うん、って返事してそのまましばらくそうしていた。
[0回]
PR