更新が滞っていて本当にすみません…!!
どうやって書いていくのかを悩みすぎるはよくない癖だと思います…。(悩みが中身に反映されないから…!)
お正月を利用して頑張りたいと思っているのになぁ…くすん。
リンは…どうなんでしょうねぇ。
すごく葛藤する人だなぁと、思っているのですが。
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*afterglow-04*
アキラが達して、リンも後を追ってアキラの中へと熱を放った。
「ん…ぁ…シキの…あつい…」
己をまだアキラの中へと埋め込んだままリンはアキラを抱き起こす。
サイドテーブルに用意しておいたグラスから水を含むとアキラに深く口付けて水を与えた。
「…はぁ…ん…っ」
飲みきれない分の水がアキラの体を滴り落ちる。
こくり、とアキラの喉が動いて、嚥下したのを確認するとリンはずるり、とアキラの中から己を引き抜いた。
喪失感にか、アキラがふるり、と震える。
ゆっくりと乱れたシーツの上にアキラを横たえて、頬を撫でる。
もう癖のようになってしまった。
いつもリンはアキラの頬をそっとたどる。
輪郭を確かめるように、そっと。
柔らかなアキラの髪をリンはゆるゆると梳いて、その額から髪を払ってやる。
シキが遠征へ出てからまた…少し痩せた。
もう、減る分も殆どない体だというのにアキラはあまり食事を摂らない。
リンの腕をぎゅっと握っていたアキラの手から力が抜けてぱたりとシーツの上に落ちた。
その手を握ってリンは微笑む。
まどろみに落ちるときのアキラはひどく幸福そうな顔をする。
それを見るとリンはもうどうしようもなくアキラが愛おしくなるのだった。
「…アキラ…おやすみ」
「…ん……」
うとうととしたまなざしでアキラは"シキ"をみつめ、そして意識を手放す。
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リンがアキラの自慰を目撃してから数日後、アキラが睡眠をとらなくなった。
いや、正確には夜に、眠らなくなったのだ。
そのまま朝を迎えて、昼ごろアキラはうとうとと眠りにつく。
今まで遠征でシキが昼ごろに帰ってきたことが少ないからだろう。
シキを待っているのだと、誰もが知っていた。
リンは夜の間、アキラの部屋で眠るようになった。
アキラを傍において無理やり寝かそうと、考えたのだ。
部屋の見張りは夜間だけはずした。
しかしそれは無駄なことだった。
仕事を終えて、部屋へ行くと毎晩アキラは窓辺で外を見ているか自慰に耽っているかのどちらかだった。
それはひどく退廃的で、ひどく美しく、ひどく心を奪われる光景だったがアキラはリンがどんなに勧めても眠ることはなかった。
ただ虚ろに視線をさまよわせて、リンに"シキは…?"と聞くのだった。
シキの行方が知れない、などとはリンには言えなかった。
アキラはシキの物だということをリンは知っていたし、アキラが求めているのもまたシキだけなのだということをシキがいない今誰よりアキラの近くにいるリンにはよくわかっていた。
だからリンはアキラを抱こう、とは思わなかった。
抱きたくないわけではもちろん無かった。
リンはアキラを愛しているのだ。
その気持ちだけはシキに負けないと、思っていた。
実際シキがアキラを"愛"という感情で傍においているのかと聞かれればリンはyesと答えられはしなかったが。
結局リンはアキラを抱くのではなく、アキラを自慰を手助けする形をとった。
自慰に耽った後はアキラが眠る確立が高かったからだ。
もちろんリンの中に邪な感情がなかったのかといえば嘘になるだろう。
しかしリンにはこれしか方法が思いつかなかったのだ。
快楽におぼれ、そして今それがアキラには枯渇しているのだ。
満たしてやらなければ、とそれを理由にして己がアキラに触れたいだけだ、ということをリンはよく理解していた。
アキラの視界をふさぎ、与えられる快感が感覚だけになるようにした。
そっとその体に口付けを落とし、指先で愛撫し、アキラを絶頂へと導いてやる。
「…シキ…っ」
「アキラ…もうイく…?」
リンの声は届いていないのだ。
快楽に、アキラは震えているだけ。
それでもリンは満足だった。
達した後、それでもアキラが寝る気配がない場合、リンはごくごく薄めた睡眠導入薬が入った水をアキラに飲ませる。
薬の効きやすいアキラには十分な量だった。
アキラはすぐに…眠りに落ちる。
「…夢の中で……シキに会えるよ」
おやすみ、とリンは呟いてアキラの額にそっとくちづけた。
そして今日も渦巻く己の中の欲望に目を瞑る。
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