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唇のあわいからあなたへ甘い毒を注ぐ。幾度も、幾度も。
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キリ番は500単位で受付中です。
お礼SSを書かせていただいてます。
踏まれた方はコメントか拍手でご一報くださいね。
シチュエーションなどリクエストいただけると助かります~。



ぱちぱち

プロフィール

HN:
coffin
性別:
女性
自己紹介:
無類のシキアキスト。
次点でリンアキ、グンアキ。
そしてわりと好きなカウアキ。
なんにせよアキラは受けです。

あの可愛いさは反則…!
*************
リンクフリーです。
バナーはお持ち帰りくださいね。


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いつの間にかカウンタが30000を超えていて驚きましたっ。
ありがとうございます~っ!

それと18日にブログ開設1周年を迎えていました。
当日はすっかりと忘れ、20日に思い出す始末。
18日に書き込みできたらよかったのですけど。
まさか1年も続けられるとは思わなかったので驚いてます。
1周年企画…なにかできたらいいのですが(そういって10000ヒットの時も何もしませんでした…ね)
まだまだ書きたいお話もたくさんありますしがんばりたいです。
true bloodもしたいんですけどね…!
とりあえずこれは10月までお預けです。
秋までは忙しいですがちまちまと書いていくのでどうかまたお暇なときに覗いてみてくださいませ。

更新…結局週末になってしまいました…。
すみません。
梅雨の時期ですから、雨のお話をひとつ。

***************

*chilly kiss*

雨音がアキラの聴覚を常に支配する。
朝からさぁさぁと降り注ぐ雨は決して雨脚を強めることなく、ただ降り続いている。
梅雨に入ったこの時期はアキラは一日中部屋にいることが多かった。
なぜか体調が芳しくないらしく、寝込むほどではないが気だるげに外をよく眺めていた。

 

 

「…っ…!」

アキラが唐突に目を覚まし息を飲むようにその身を起こした。
暗い室内。
まだ夜明けにも程遠い時刻。
窓の外には遠く門扉の明かりがかすかに見える程度で、すべてを夜の暗闇と雨が覆い隠していた。
アキラの隣にはいつものようにシキが眠っていたが、弾むように起き上がったアキラに怪訝そうにその瞼がゆっくりと上がる。
わずかな物音に反応するほど眠りの浅いシキならば珍しくもないことだった。

「……」

そのまま無言でシキはわずかにその身を起こし、息を荒げているアキラをじっと見つめた。

「…シキ…」

心細げにシキの名をつむいで、アキラは隣にいるシキのほうを向いた。
その存在を確かめるように震える指を伸ばしてシキの手のひらをきゅっと握る。

「シキ……」

冷たいシキの肌にそれより冷えたアキラの肌が触れ合って、じわりと温度がなじむ。
いつもならばシキと比べるまでもなくアキラの肌は熱く、その温度にシキが片眉をわずかに上げた。
冷えたアキラの肌がシキの熱を奪う。
カタカタと小さく震えるその手をシキは無表情に見つめる。

「…アキラ」

アキラは何も応えずにシキの手を持って自分の頬に宛がえた。
その頬は手のひらよりもわずかに暖かく、シキは小さく息を吐く。
その頬が涙で濡れていることに気づいたからだ。
揺れる瞳が暗闇の中わずかに潤んでいた。
雨の日にはたまにアキラがこういう状態になることがあった。
もう以前の記憶などないはずなのに、雨が続くとふ、と以前の"アキラ"の気配が見え隠れする。

アキラはその状態のままシキに抱きついて。
シキとアキラの素肌が触れ合う。
震える唇でアキラがそっとシキに口付けた。
アキラにしては珍しく触れるだけのキス。
何かをシキと共有するかのように、戦慄く唇でそっと。

シキはただアキラの口付けを受け入れて、冷たい手のひらでアキラの腰を抱き寄せた。
赤い瞳は閉じられることなく、射抜くように、今は長い睫を伏せたアキラを見ていた。

暖かい涙が一滴シキの頬に落ちる。
ゆっくりとアキラがその口付けを終えて、シキを見つめる。
…すぐにシキがその赤い瞳を閉じて、小さく笑う。
本当にわずかに口の端を引き上げただけの笑み。

「…もう眠れ」

アキラはそれに返事をすることなくシキの胸にそっと体を預け、目を閉じた。
すぐにアキラは穏やかな寝息を立て始める。
それを確認してからシキはアキラの髪をそっと梳いた。

外はまだ細かい雨が降り続いていた。
まるで空から垂らされた糸のように天と地上をつないで夜を覆い隠す。

止む気配のない雨音の中、シキとアキラは深い眠りへと落ちていった。

***************


あとがきはつづきから。


拍手[0回]

PR

どうにも季節はずれな拍手お礼を更新しました。
5月だというのに雪の話…。

まぁ、あまり気にせず(笑)

よければぽちっと拍手押してみてくださいね。

こちらにひとつおろしておきます~。

***************
*wish*

ギィ、と扉を開けたシキにアキラが駆け寄る。
ひらひらとシャツを揺らして走り、シキに抱きついた。

「邪魔だ」

普段ならば帰城したシキを出迎えて口付けをねだるのだが、今日はアキラはただ小さく震えながら堅くシキの服を握って離さない。
いつもとは違うアキラの態度にシキが眉を寄せた。

「アキラ」

顎を掴んで顔を上げさせれば泣き腫らしたような瞳をしていてシキは内心で驚いていた。

(珍しいこともあるものだ…)

そもそもアキラが泣くところなどシキは情事以外に見たことはなかった。
それですら快楽から流す涙であって泣くという行為そのものではない。


「シキ…」

またしてもその顔を下げ、シキの体にぴたりとくっついて離れない。

「アキラ…どけ」

悪い気分ではなかったが如何せん歩けないというのが問題だった。
そのシキの言葉にもアキラはゆるく首を振って一層と服を握る力を強めただけだった。
シキは無理やりアキラを剥がすと担ぎ上げて部屋へと戻った。

兵たちも慣れた様子でそれを見送る。

荒々しくベッドに放られ軽いアキラの体がバウンドした。
「…その目は何だ」
「……おいてかないで………捨てな…で…シキは…傍にいろって…いったのに…っ」

ベッドの上で丸くなって座るアキラは涙の混じった声でそう呟いた。

(何を言っている…?)

まったく持って状況が飲み込めないシキは小さくため息をついた。
まさかアキラが悪夢をみて泣き明かしたなどと想像もできないだろう。


ベッドに腰掛ければ親鳥についてまわる雛のようにアキラがシキの傍まで移動して、その背中に抱きついた。
くすん、くすん、と飲み込む涙の余韻のようなものがアキラを彩っていた。


「…シキ……」

力強いその主の鼓動に耳を澄ませて、これが現実なのだと理解してアキラはやっと安らかな眠りについた。


拍手[1回]

久しぶりのafterglowです~。
拍手でも続き読みたいですとのお声が一番多かったです。
途中ですしね…orz

内容的にはあまり進んでないですが…あと2、3話で終わらせたい…です。

拍手のお返事とそれからあとがきはまた後ほど日付が変わる前後に追記しますね。(つづき:↓0時20分追記


**********
*afterglow-05*


アキラは目を覚まして…そして城の中にシキの気配が感じられないことがわかるとシーツを手繰り寄せてその中に埋もれるようにして目を閉じた。

いつものようにワゴンに乗って運ばれてきた朝食も一瞥しただけでベッドから動こうとはしない。
昼前になってリンがやってくるとようやくその体をベッドから気だるげに起こした。

「アキラ…おはよう。一緒にお昼…食べようか」

「昼…?」

「そうだよ。今日はサンドイッチみたい」

朝食ののったままのワゴンを綺麗に片付けて給仕に下げさせる。
ベッドの端に腰掛けてアキラの隣でリンは少しだけ軍服をくつろげた。

「ねぇ…リン」

「なに?」

「…昨日も…シキの夢…見たんだ」

「……そう」

夢の中でシキは抱いてくれるのに…とアキラはそう言ったきり黙ってしまう。
リンが"シキ"としてアキラを抱く、その深夜の情交はアキラの中では"夢"としてとらえられているらしかった。

アキラが眠りに落ちた後リンはその体をくまなく清めていたせいもあるだろう。
意識の朦朧とした中でアキラは"シキ"に抱かれていたし、目が覚めればシキは城に居らず、リンに"シキはまだ遠征だ"と言われればそれも仕方のないことかもしれない。

「シキは…まだ帰ってこないの?」

「うん。…まだみたい。少し長引いてるね」

心配?とリンがたずねてもアキラは緩く首を振るだけで。

大丈夫だよ、とリンはそっとアキラの肩を抱いた。

************

ファインダー越しに窓辺のアキラを見つめる。
珍しく晴れた日の昼下がり、日差しの降り注ぐ窓辺に座ってアキラはぼんやりと外を見ていた。
抜けるような白い肌と白いシャツ、それから白くて薄いカーテンが時折アキラの頬を撫でていく。
このまま溶けて消えてしまうんじゃないかと、そう錯覚するほどにその存在感は透明で希薄だ。
瞬きをした瞬間に消えてしまうという錯覚にとらわれているかのようにリンはじっとアキラを見ていた。

そのままリンは幾度かシャッターを切ってそっとカメラをベッド脇のサイドテーブルに置いた。
シャッター音を気にすることもなくアキラはリンのほうを一度も見ることはなかった。
ことり、と音を立てて置かれたそれを一度撫でて小さく息を吐く。

リンがベッドに腰掛けたままアキラの名前を小さく呼んでもアキラは振り返らなかった。
ただどこかに視線をやったまま呼吸だけを繰り返す。
このような状態が続いてもうどれくらいになるのだろうか。

一瞬リンは切なげに眉を寄せてアキラに近寄った。

「…アキラ」

そっと囁いてアキラの肩に手を置けばやっとぴくりとアキラの体が反応する。
ゆっくりとリンの瞳を見つめたアキラの瞳がやっと収束する。

「リン…」

「うん…寒くない?大丈夫?」

ゆっくりとアキラの肩をさすって微笑めばアキラは小さく頷いた。

「リン…」

「なぁに、アキラ」

「なんでもない…」

アキラは体をしなだれるようにしてリンに抱きついた。
折れそうなほど細い腕がゆるりとリンの首に絡む。
緩やかに呼吸するアキラの体をリンはそっと抱きしめてゆっくり背中を撫でてやる。
リンの首筋に頬を寄せてアキラは大きく息を吐いた。

「眠くない?」

「へーき……ねぇ…リンは今日はずっとここにいるの?」

「夕飯まではいるよ。それからはもう少し仕事が残ってるから」

ごめんね、とリンはアキラの髪を梳く。
未だシキの足取りはつかめない。
消息が途絶えてからもうそろそろ半年になる。

城の中は相変わらずシキの施した命令系統通りに機能し、それをリンが束ねるという形を保ったままだ。
今までのシキの遠征中となんら変わらない。
にもかかわらずやはり事情を知る上層部の幹部たちもだんだんと焦りや困惑を隠せないせいか少しずつではあるが城の中の空気は徐々に歪んできているような気もして。
リンの仕事もそうして少しずつ増えてきている。
決定を下さなければならない事項が日々嵩み、リンもどうしていいのか、これがいつまで続くのかわからなかった。
ただシキは生きているという妙な確信だけは揺らぐことはなく、日に日に生気を失っていくようなアキラを支え、励ますことだけが今の自分にできる最善だとそう言い聞かせてきた。

「お風呂…入ろうか」

風呂に入ってる間だけはアキラも少しではあるがリラックスしているようで。
リンはよくアキラを風呂に入れてやっていた。

「リンも…入ってくれる?」

こうやって誘われるのは稀だが。

「いいよ。一緒に入ろうか」

そのまま目の前の軽い体を抱き上げてリンは浴室へと歩を薦めた。


**********

拍手[1回]

拍手お礼をひとつ更新しました。

今回は久しぶりにED1です。
ただアキラがシキを待っている…というお話なんですけれども。

ずっと待ってると小さな変化でもどきり、とするんじゃないかなぁ…と思います。
寝てるときの無意識下の動きに目を覚ましたりしてるんじゃないかしら、とかいろいろ考えているのです。

というわけでよろしければパチパチ押してくだされば、と思います~v

ではこちらにひとつおろしておきますねー。


*nightmare*

明け方飛び起きた。
外はまだ暗くて何で起きたのか良く分からなかった。
でも原因は自分の叫び声ってことにしばらく経ってから気がつく。
荒い息を整えても、いまでも少し喉がぴりぴりしてる。


…夢をみた。


シキが俺を、捨てる…夢。
殺してさえくれなかった。
ただ無表情で俺を捨てた。

(…失せろ。俺の前にその姿を見せるな)

傍にいろ、といったのに。
俺はシキの物だといったのに。

夢から覚めてもずっと心臓がどきどきして、なかなか収まらない。

「…なんで」


広いベッド。

隣にシキはいない。

出かけたきり、帰ってこない。

冷たいベッド。

俺は一人きり。

「なんでいないの…」

この部屋は広いから一人でいると哀しくて、寂しい。
うまく把握しきれない空間。

涙がでて、ぽたぽたってシーツに染みができる。
なぜか涙は止まらなかった。

「…シキ………?」

その夢が夢だと確信できなくて。
実は本当にそう言われたんじゃないか、とか。
思って。

もう一度眠る気にはなれなくて座ったままで俺はシーツを抱き寄せた。


「…捨てないで…」

シキはまだ帰ってこない。


…涙は日が昇るまで止まらなかった。

拍手[1回]

拍手のお礼とそうでないお話の区別がまるでつきません。
最近の拍手お礼が微妙に長いのが原因だと思います。
最初のお礼って今見たら凄く短かった…!!

カウンタが20000回っていて驚きました…!
踏まれた方はぜひご一報を~v

*待ち望むもの*

明かりもない部屋の中でアキラはシキを待っていた。
もう待ち続けて半日になる。
午前中にシキが帰城して、出迎えて。

"部屋で待っていろ"

そういわれてアキラは大人しくシキを待っているのだ。

「…シキ」

ぽつん、と灯された蝋燭だけがゆらゆらと揺れている。

月も出ない暗闇。
外を見ても何も見えなかった。
…シキのうそつき…。


「シキのばか…」

「誰が馬鹿だ」


はっとして振り向けば扉の前にシキが立ってた。
…なんで気がつかなかったんだろう。
いつもなら分かるのに。

「…なんで遅かったの…いつも…すぐ来てくれるのに」

「お前に報告しなければいけないことか?」

シキがにやりと笑う。

「ううん…いいよ…たぶんわからないし」

「そうだな…お前にはそんな事関係ないだろう?」

「うん…」

アキラはそっと近づいてくるシキに歩み寄って抱きついた。

「ねぇ…」

"キスして"

囁くように口にしてアキラはシキへと手を伸ばした。

拍手[0回]

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